国内外で医療支援活動に取り組むNPO法人「ジャパンハート」(本部・東京都)がこのほど、佐賀市大財に事務所を移転した。同市大和町から市中心部に拠点を移し、協定を締結している県との連携強化やボランティアの人材確保につなげる狙い。
ジャパンハートは2020年に県と進出協定を結び、伊万里市に全国初の支部を置いた。その後22年に佐賀市大和町に事務所を移し、災害支援の人材育成や周辺県での災害に対応できる体制を整えてきた。県内で大規模停電が発生した22年の台風では、九州各地の孤立地域に物資支援を行った。
ジャパンハート災害対策・支援プロジェクトの髙橋茉莉子代表(35)は「九州の中でも他県にアクセスしやすい佐賀県に拠点を持つことで、迅速な災害支援ができると実感している。大財の拠点を中心に九州のボランティアの増員や地域の民間企業との連携促進を図っていきたい」と話す。(中島野愛)