「佐賀囲碁女子倶楽部」に参加し、囲碁を楽しむ女性たち=佐賀市の日本棋院佐賀中央支部

 数が少ない女性の囲碁愛好家を増やそうと3月にスタートした「佐賀囲碁女子倶楽部」が好評だ。6月30日に開いた2度目の交流会では、小学生から高齢者まで約20人が盤を囲んで和やかな時間を過ごした。

 現役を引退し故郷の佐賀で後進の指導をしている吉岡薫九段=神埼市=の妻美樹さん(55)が、佐賀で“囲碁女子”を増やそうと倶楽部を立ち上げた。年齢や経験を問わず、囲碁に関心を持つ女性が幅広く交流する場を目指している。

 佐賀市の日本棋院佐賀中央支部で開かれた交流会では、上級者から初心者まで、棋力で分かれて囲碁に親しんだ。飲み物やお菓子を楽しみながら、上級者は向かい合って熱戦を繰り広げ、初心者は盤に集まり教え合っていた。

 五段で高校1年時に九州大会優勝も果たした佐賀大農学部1年の入江奎奈さん(19)は薫さんの胸を借りた。「吉岡さんは少しのミスも瞬時に見つける」と元プロの腕前に感嘆し、「試合以外で女子の集まりは珍しいので、いいなと思った」と笑顔を見せた。

 美樹さんは「高齢者の認知症予防や、子どもたちの考える力を養うのにも役立つ」と囲碁の効能を語り、「今は人生100年時代。年齢関係なく楽しめる囲碁を広めていきたい」と話した。

 次回は9月29日に同支部で開催を予定している。午前10時から正午まで、参加費500円。問い合わせは同支部、電話0952(31)4908。(花木芙美)