車いすで段差を乗り越える際のサポート方法を学ぶ神埼署員=神埼市の同署

 今秋に佐賀県内で開催される国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会(国スポ・全障スポ)に向け、神埼署の署員が21日、車いす利用者のサポート方法を学んだ。

 管内では全障スポの競技は開催されないが、派遣先で車いす利用者の対応に当たる可能性があり、利用者が署を訪れることも想定して研修会を開いた。

 署員15人が、吉野ヶ里町社会福祉協議会の職員から段差や芝生での介助について教わった。「声かけは目線を合わせながら」「手だけで押さず、車いすに体を密着させて」などとアドバイスを受けながら、車いすに乗った同僚のサポートをした。

 社協の寺﨑秀典事務局長は「自己満足や『してあげる』という上から目線ではなく、相手の気持ちや困り事に寄り添うことが大切」と呼びかけた。頼まれたこと以上の介助は控え、「できることまで奪わないで」と注意点も伝えた。

 吉谷かおり巡査長(27)は「後ろ向きで段差を下ろしてもらうところは特に怖かった。介助者を不安にさせないように対応したい」と話した。(樋口絢乃)