第一章「怪談ラジオ局」(13)  いま駅の南口広場にいるのは、完全に昇太一人である。 ――どういうこと? ますます混乱が増していく昇太をよそに、スタジオの横にある空間で人影が動いた。そこは副調整室(サブ)で、スタッフが詰める場所だということを昇太は知っている。