第一章「怪談ラジオ局」(6) 「みっつともどうぞ!」「え? 全部いいの!?」 『にじゅうまる』は高級なだけあって、値段的にもなかなか高いのだ。「母さんも父さんも『もう要らない』って言ってたから、大丈夫だよ」「……マジで」 花音は横目で後ろを気にした。 廊下を挟んで扉の向こう側がリビングだ。