3本の指でつまんだ“びーどろ”を、高速で回転する研磨機にそっと当てると、細かなガラス片を飛ばしながら、少しずつ形を整えていった。佐賀市の古い町並みが残る細い通りの一角にある副島硝子工業の工房。代表の副島太郎(76)の長女古賀多希代(46)は、ビードロの傾きを調整しながら、微妙なカーブを立体的に造形。