展示室に入ると、一体の男性像がこちらを見つめる。鋭いまなざしが、鑑賞者を“塑像(そぞう)の森”にいざなう。佐賀市出身で、現代日本の彫刻界に大きく貢献した彫刻家古賀忠雄(1903~79年)の所蔵品展が、佐賀市の県立美術館で開かれている。初期から晩年まで、豪快かつ優美な古賀作品46点を展示する。