有田陶器市の最終日、店頭の商品を品定めする買い物客=有田町

 第120回有田陶器市は5日、多くの焼き物ファンでにぎわって閉幕した。主催する有田商工会議所が発表した期間中の7日間の人出は約112万人で、昨年より3万人少なかった。

 最終日は約18万人が訪れて買い物を楽しんだ。福岡市の中里康隆さん(50)は両手に商品がいっぱいに詰まった袋を持ち、「急須を探して、いいのが見つかった。他の店では最終日なので安くしてくれた」と満足げ。店先には「最終価格」の札が掲示され、客を呼び込む声が響いた。

 有田商議所は来場者の総数が目標の120万人に届かず、昨年も下回ったのは「初日に雨が降るなどして序盤の人出が伸びなかったのが要因の一つ」と分析した。赤絵町の商社の店で売り子をしていた女性(66)は「物価高の影響なのか、財布のひもが固くなっているのを感じた」と話した。(青木宏文)