神埼市のふるさと納税事業を巡る官製談合事件で市長が辞職したことに伴う市長選(28日投開票)で初当選した實松尊徳氏(57)が30日、初登庁した。職員ら約200人から出迎えを受けた實松氏は「多くのご支援をいただいて当選できた。市のトップとして、市政を前に進め、皆さんへ恩返しをしていきたい」と意気込みを語った。
就任式には、課長以上の職員約45人が参加。實松氏は「現場を大切にして、市民に真摯(しんし)に向き合う」「何事も前向きに対応するので、積極的な報告を」「仲間を大切にし、お互いに助け合って仕事を進めてほしい」という3点を要望し、「手を取り合って神埼市政を盛り上げたい」と伝えた。
市長室では椅子に座り、「神埼市のためにこれから取り組めることにワクワクしている反面、責任の重さを感じている」と話した。
官製談合事件の舞台となったふるさと納税事業については「今回の事案を検証し、具体的な内容が分かった上で対策をしていきたい」とし、水害対策については「梅雨時期の前までに今の取り組み状況を確認した上で、国や県にも協力を仰ぎ、市民や企業とも連携していきたい」と話した。(樋口絢乃)