「今が一番フェンシングが楽しい」。一時は競技を離れることも考えた雨田由香(24)=佐賀県スポーツ協会=は剣と向き合える毎日をかみしめる。「支えてくれる佐賀の人たちに恩返しがしたい」と国スポへ意気込む。
鹿児島県出身。中学まではバスケットボールで活躍した。フェンシングとの出会いは中学3年。選手発掘のため母校を訪れた強豪・鹿児島南高の監督に、「一番運動神経がいい子」として紹介されたのが雨田だった。
なじみがない競技だったが「世界だって目指せる。全国大会の時にはディズニーランドにも行けるぞ」。五輪選手を育てたこともある名将の誘い文句にたきつけられ、体験会に参加した。