佐賀大は、医学部医学科で佐賀県内での研修を義務付ける特別選抜試験の募集人員を2025年度から段階的に拡大する。入試制度を変更し、研修医や専門医の県内での定着につなげる。

 県が面接などを行う「県推薦入学特別選抜」は貸与型奨学金付きで、県が指定する医療機関での臨床研修(2年間)を経て県内で9年間の医療活動を行うことが条件となっている。2025年度から、これまで4人だった募集人員を10人に増やす。

 「学校推薦型選抜2」(佐賀県枠)は25年度から、これまでの県内での臨床研修に加えて1年間の専門医研修を求める。26年度からは18人の募集人員を22人に増やす。

 変更に伴って一般選抜の後期日程を26年度に廃止する。25年度はこれまで10人だった募集人員を4人に減らす。

 大学入学共通テストの理科指定科目は一般選抜の後期日程を除いて物理と化学だけになっているが、26年度から生物を加える。この中から2科目を選択でき、生物の履修者の受験機会を確保する。

 同大広報室は「県と制度変更を協議してきた。県内での人材定着につながっていけば」としている。(大田浩司)