山口祥義知事(右)と面会し、インドへの投資が進むよう協力を求めたシビ・ジョージ駐日インド大使=県庁

 駐日インド大使のシビ・ジョージ氏(57)が4日、佐賀県の山口祥義知事と面会し、県内企業によるインド進出に向けて協力を求めた。県立大設立を目指す山口知事は、優れた理工系人材を輩出していることで知られるインドの大学との連携を提案、シビ氏は前向きに検討する意向を示した。

 大使によると、インドに進出した日系企業は約1500社で、県内企業は2社にとどまるという。大使に就任した22年11月から3年間で1万5千社までに伸ばすことを目標に全国の自治体を訪問している。「大企業だけでなく、佐賀の中小企業も進出を」とシビ氏。県内でのビジネスセミナー、経済友好議員連盟の発足、経済・教育関係者による視察団派遣などの協力を求めた。

 山口知事は「県立大では理工系を大事にするプログラムを作りたい。インドのような理工系で、交渉上手な人たちを育成したいので、大学間連携で協力を」と提案した。

 終了後、取材に応じたシビ氏は「若くて優秀な人材がたくさんおり、つなげていきたい。インドではデジタルトランスフォーメーションが起きており、この分野の協力は強化できる」と意欲を示した。

 大場芳博県議会議長、佐賀商工会議所の陣内芳博会頭とも面会した。(大田浩司)