西日本鉄道(福岡市)は1日、時間外労働の上限規制が強化されるのを受け、福岡、佐賀県で運行する路線バスの本数を3%超減らすと発表した。県内では、佐賀市と福岡県久留米市を結ぶ神埼線が対象となる。新型コロナウイルス禍前の需要が回復しない路線と夜間帯が中心で、最終便の時間も早める。16日のダイヤ改正で実施する。
神埼線の便数は、平日80便から14便減って66便になる。最終便(西鉄久留米―目達原)は現行の午後11時10分から同10時8分に繰り上がる。このほか柳川線と綾部線では、便数は変わらずに時刻のみ変更される。
福岡、佐賀県で運行する路線バス全181路線のうち57路線が対象となる。西鉄グループのバス運転手は2月1日時点で3415人。減便により、約130人不足する運転手を80人程度に抑えられる。年間約3億円のコスト圧縮も見込む。
西鉄の担当者は「運転手を増員して現行ダイヤを維持するのは難しいと判断し、異例の対応を取った」と話した。