鳥栖市牛原町にある四阿屋あずまや神社には、日本武尊を主祭神として住吉大神・志賀大神を含め43座もの数多くの神が祭られています。
主祭神の日本武尊は名古屋市の熱田神宮が本社で、除災・厄除よけの神として知られています。住吉大神は大阪市の住吉大社が、志賀大神は福岡市の志賀海しかわたつみ神社が本社で、どちらも航海や漁業の神として知られています。
別宮として、基山町の荒穂、佐賀市大和町の河上、唐津市呼子町の田嶋、平戸市の志々伎しじき、那珂川市の現人あらひと大明神など北部九州の神々が祭られています。このほか、さまざまな性格とご利益をもった神が祭られています。
数多くの神々が祭られているのは中世の頃、一帯にたくさんの山伏の修験坊があり、それぞれが信奉する神仏が四阿屋神社に取り込まれたのだろうと考えられます。
こんなに神様が多いのは不思議で秘められた謎があるような気がします。
(『鳥栖市史研究編第4集・鳥栖の民俗』を参考)(藤瀬禎博・鳥栖郷土研究会会長)