義援金を集めるため5日の来店を呼びかけるカンデルさん=武雄市武雄町の「ミラン」

 武雄市でインドカレー店を営むネパール人のカンデル・ジャギャン・ナトウさん(35)が、店の売り上げを能登半島地震の義援金にしようと来店を呼びかけている。2015年4月に発生したネパール地震を経験し、「とても人ごととは思えない」と被災地支援を思い立った。5日の売り上げを全額、日本赤十字社県支部を通して被災地に寄付する。

 マグニチュード7・8のネパール地震では8400人以上が死亡、2万人以上が負傷した。地震発生時、カンデルさん自身は大きな被害には遭わなかったが、自宅が倒壊したり、家財道具がすべて使えなくなったりした人たちを何人も見た。「両親が亡くなり、幼い子どもだけが残された様子を見た時はたまらない気持ちになった」と当時を振り返る。

 カンデルさんは16年に来日し、20年にカレー店「ミラン」を開業。本格的なインドカレー店として市民や観光客から人気を集めている。元日の能登半島地震のニュースを見た時、ネパール地震と同じ状況になっていると思い、店の常連客と相談して義援金を送ることを決めた。

 カンデルさんは「自分が現地まで行って支援することはできないので、せめて売上金を困っている人たちのために使ってもらえれば」と話す。

 午前11時から午後3時までがランチ、午後5時から同10時まではディナーとして営業している。問い合わせはミラン、電話0954(23)0706。(澤登滋)

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