任期満了に伴う基山町長選が6日告示される。3年連続の人口増加や過去最多の税収を記録するなど町勢に明るさは感じられるものの、福岡都市圏のベッドタウンとして発展してきた住宅団地では高齢化が進んでいる。選挙を前に課題を探った。

 県内最大規模の住宅団地「けやき台」。大きく育った街路樹や手入れされた庭など美しい街並みだが、売物件の看板やシャッターが降りたままの住宅もみられる。住民の安本正雄さん(80)は「シニア層が大幅に増えて若い人の姿はあまり見なくなった」と時代の流れを痛感する。

 けやき台は1980年代後半に開発。東側に鹿児島線が走り、分譲開始に合わせた90年には、けやき台駅が開設、博多駅まで30~40分という抜群の環境に多くの子育て世代が入居した。