< Café du panier >

「パニエ」はフランス語で“カゴ”という意味。臨場感あふれるオープンキッチンが印象的


 歯科治療や予防の一環として、食育に十数年取り組んできた「ゆきデンタルクリニック」(佐賀市兵庫北)が昨年12月、同敷地内にカフェをオープンしました。落ち着いた雰囲気の店内で、季節の食材をふんだんに使ったフランス料理やスイーツが楽しめるほか、採れたての無農薬野菜や手作りの焼き菓子、調味料なども買うことができます。

 腕を振るうのは、ホテルニューオータニ佐賀やヒルトン福岡シーホークなどで料理長も務めたフレンチシェフの江口美彦さん。江口さんの料理にほれ込んでいるという同クリニック院長兼カフェ代表の矢島由紀さんは、「パニエの料理が暮らしの在り方を考え、日常を丁寧に過ごすきっかけになればうれしいです」と、笑顔で話します。
 

シェフの江口美彦さん、代表の矢島由紀さん。「信頼する生産者が作る食材の魅力を存分に生かした、こだわりの料理を楽しんでください」


 目指しているのは、“体に優しい料理”。食材選びにも余念がなく、自家農園や県産の無農薬野菜をはじめ、放牧で牧草を食べて育ったグラスフェッド牛、平飼いでのびのびと育った鶏の卵など、環境や健康に配慮した食材を使用。パンやスイーツは米粉で作るなど、グルテンフリーにも力を入れています。

 素材の味を最大限に引き出し、美しく繊細に盛り付けた料理の数々。まず味わってほしいのは、レギューム(野菜)・ポアソン(魚)・ヴィアント(肉)の3種類からメインが選べる「パニエランチ」(2640円~)。県産米ヒノヒカリのおいしさを味わってほしいという強い思いから、セットに付くのはパンではなく、艶やかな白いご飯。本格フレンチながら、心がホッと落ち着く構成になっています。彩り豊かなオードブルも魅力的です。
 

「パニエランチ」は2640円~。写真は無農薬野菜のオードブル ※内容は日によって変わる


 ランチのほか、米粉のパンで作るフレンチトーストやサンドイッチ、旬の果物を使ったパフェ、オーガニックコーヒー、オーツミルクココアなど、軽食やスイーツも充実しています。
 

みずみずしいイチゴや無添加アイス、ブラマンジェが美しい層をなす「いちごメランジェパフェ」(1760円)。化学農薬をできるだけ使わず、独自の栽培方法で育てた江北産イチゴを使用している
米粉で作ったオートミールクッキーやビスコッティなど、小さな焼き菓子を詰め合わせた「プティフール」(440円)。コーヒーや紅茶のお供にぴったり
米粉で作った焼き菓子。左から、アーモンドクッキー、型抜きクッキー、ガレットブルトンヌ、オートミールクッキー


 大切な人とランチやディナーを味わったり、一人でゆっくりティータイムを楽しんだり、思い思いに過ごせるパニエ。店内一角のマルシェスペースで買い物するだけでもOK。きょうはいつもよりも自分に優しくしてあげたい、そう思っている人にこそ訪れてほしい空間です。(清川千穂)

ツートンカラーの外観が目印。「ゆきデンタルクリニック」の西側にある

DATA

<Café du panier(カフェ ドゥ パニエ)>
住/佐賀市兵庫北2-15-33
電/0952-97-6941
営/モーニング9:00-11:00(10:30L.O.)
  ランチ11:30-13:30L.O.
  カフェ14:00-17:00(16:30L.O.)
  ディナー予約制18:00~
  マルシェ9:00-17:00
  ※火曜はモーニング・カフェ~13:30(ランチ休み)
休/なし
駐/あり
IG/cafedupanier
他/一部ドリンク・スープのテイクアウト可能

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