京都市の不動産会社「さくら」(浅井政則社長)に経営を引き継ぐ佐賀玉屋(佐賀市中の小路、田中丸雅夫社長)は31日、自社株を消却し、さくらを引受先とする第三者割当増資(新株発行)を行った。1日からさくらが経営を担い、新たな佐賀玉屋としての船出を切る。営業は従来通り。

 田中丸社長は退任し、新たにさくらの山越悠登氏(45)=佐賀大卒=が社長に就任する。

 昨年12月にまとまった再生計画では、玉屋の全株式を無償で取得した上で消却する100%減資と併せ、さくらを引受先とする第三者割当増資を行うことが前提となっていた。

 さくらは京都を中心にインバウンド(訪日客)向けホテルなどの不動産事業や飲食店業などを手がけている。今春以降、本館の店舗を南館に集約し、再開発の準備を進める予定で、本館跡は低層階に百貨店を、上層階にホテルを想定している。(福本真理)