全国で映画館「イオンシネマ」を展開するイオンエンターテイメント(東京都)が募集した企画コンテスト「映画館で○○○したい!」で、小城市の江口風翔(かざと)君(10)が応募した「姉が監督した映画を映画館で見たい」が採用された。佐賀市のイオンシネマ佐賀大和で28日、姉の愛純百葉(あすみももは)さん(15)が監督などを務めた「リトルマザー」を、愛純さんと一緒に観賞した。
イオンシネマの30周年を記念し、同社が昨年7~8月、全国の劇場付近に住む小学生以下の子どもを対象に映画館でやりたいことを募集した。応募総数299件の中から、風翔君のプランが選ばれた。
愛純さんは、佐賀を拠点にモデルやソロシンガーとしても活動するアーティスト。「リトルマザー」は愛純さんが監督、脚本、絵コンテを務めた約10分の作品で、愛純さん自身も、亡くなった母親の代わりに妹を育てる中学生役で出演している。
上映会には、風翔君や愛純さんのほか、両親、兄、親戚が招待された。自宅のプロジェクターでも映画を見たという風翔君は「映画館は、映像や音の大きさがすごかった」と話し、愛純さんに「家でも演技の練習をしていて、努力の塊だと思う。自分も何かを頑張りたい」と伝えた。
愛純さんは「まさか当選するとは思わなかった。本当にうれしくて、応募してくれた弟に感謝している」と喜び、「佐賀で1番の女優さんになりたい」と意気込みを語った。(樋口絢乃)