オモトの葉は長さ40センチほど。剣のような形で、5~6月に淡黄色の小さな花を穂状花序(すいじょうかじょ)に咲かせます。葉は1年中、そして長い年月緑を保つことから漢字で「万年青」と書き、長寿を連想させる縁起が良い植物です。
生薬名は根を万年青根、葉を万年青葉といい強心作用がありますが、作用が強く死亡する危険性もあるため専門家以外は用いません。
江戸時代に起こった園芸ブームでは斑入りや葉の展開が違うものなど多くの品種が生まれ、徳川家康は江戸城へ入城する際にオモトを献上されています。そしてこのオモトを床の間に飾りその後の繁栄につながったことから引っ越しの祝い品として贈られるようになりました。
オモトは今でも1000もの品種があるといわれ、多くのコレクターを虜とりこにしています。(中冨記念くすり博物館)