大 町 町

大町町では国スポの銃剣道が開催される。全日本銃剣道連盟などによると、銃剣道はフランス式銃剣術にやり術の技法を取り入れた現代武道。剣道のように面や胴、垂れなどの防具を着け、166センチの木銃で胴やのど、小手、肩などへの突き技で競う。
試合場の広さは10メートル四方。相手の木銃を払ったり、抑えたり、かいくぐったりしながら、「心・気・体」が一致した突きを狙う。通常は3本勝負で2本先行で勝利となる。
国体競技になったのは1980年の35回大会から。男子だけで3人1チームの団体戦が行われる。2015年から隔年競技になったが、23年から4年間は毎年開催される。
江 北 町

江北町では国スポのソフトボール成年女子が開催され、県勢は全国トップレベルの佐賀女子高出身者を中心とした選手で優勝を狙う。県外勢で東京五輪の金メダルメンバーらの出場も予想され、世界レベルの技やパワーも楽しめそうだ。
佐女子OGでは、東京五輪メンバーの中溝優生選手(太陽誘電)をはじめ、今年の日本リーグ東地区で最多本塁打賞の塚本蛍選手(ホンダ)、最多打点賞の森山遥菜選手(日立)、ベストナインの小松優月選手(太陽誘電)らの出場が見込まれる。佐賀で育ち、全国で活躍を続ける選手が躍動する。
また、上野由岐子選手ら五輪で活躍した有名選手が集う場にもなりそう。世界最高レベルの戦いが江北町で繰り広げられる。
白 石 町

白石町では国スポのソフトボール成年男子と全障スポのグランドソフトボールが開催される。ソフトボールの県チームは全国優勝経験もあるダイワアクト(佐賀市)を中心としたメンバーで上位進出を狙う。
ダイワアクトはこれまで日本リーグを4回制した強豪。近年は決勝トーナメント進出を逃しているが、今年の全日本総合選手権では3位に入賞した。地元の国スポで活躍が期待される。
ソフトボールの魅力はスピード感。野球よりグラウンドが狭く、バッテリー間や塁間の距離も短いため、投球の野球換算の体感速度は時速170キロ超ともいわれる。すべてのプレーがスピーディーで、チェンジアップやライズボールなど多様な投球と打者との駆け引きも見逃せない。


<ちょっとそこまで>距離近い3町 農産物豊富

佐賀平野が広がり農産物や食が豊かな杵島郡。町の間の距離も近く、競技観戦のついでに食や産物を楽しむ3町巡りがお勧め。
大町町ではこの町でしか食べられない「たろめん」を味わいたい。ショウガの利いた牛骨スープのうどん麺(めん)で、「さんゆうし」「福母食堂」「家族庵」の3店が提供している。杵島炭鉱時代の食堂のメニューで、閉店で“幻の麺”になったが、2010年に有志が店主に教えを請うて復活させた。豚のかしら肉(ほほ肉)とエビ、タマネギ、ニンジン、キクラゲ、キャベツをショウガで炒め、うどんめんと牛骨スープを合わせる。
江北町の競技会場の江北中はJR江北駅から歩いて10分余り。駅の隣にある「エキ・キタ」には、九州駅弁グランプリで優秀賞に輝いた「かしわめし」などの弁当や総菜、フルーツサンドやスイーツの店が並ぶ。競技会場の江北中の近くには「みんなの公園」があり、ゆっくり食事もできる。
白石町では道の駅しろいしに農作物や加工品などの地元産品がそろっている。新タマネギ、レンコン、イチゴ、アスパラガス、スイートコーンと季節ごとに旬の農産物が並ぶ。契約農家が朝に持ち込む新鮮さが売りで、昼過ぎに売り切れる物も多い。(小野靖久)