政府が22日に閣議決定した2024年度予算案の佐賀県関係分では、佐賀空港(佐賀市川副町)への陸上自衛隊オスプレイ配備計画の関連予算に前年度から大幅減となる112億円が計上された。移駐に最低限必要となる設備の経費は23年度補正予算に前倒しで計上したためピークを過ぎ、急ピッチで工事を進めつつ、24年度予算では倉庫や体育館などその他の施設に着手する。城原川ダム事業(神埼市脊振町)では初めて用地補償費を盛り込むなど、新たな段階に向けた準備を進める。(大橋諒)

■オスプレイ佐賀空港配備

駐屯地整備に112億円補正で前倒し大幅減額

 佐賀空港への陸上自衛隊輸送機オスプレイ配備計画に関し、防衛省は佐賀駐屯地(仮称)の整備に向け前年度比956億円減の大幅減となる112億円を計上した。木更津駐屯地(千葉県)への暫定配備の期限を見据え、2025年6月末までに移駐に必要な施設を完成させるために23年度補正予算に前倒しで工事費を計上したため、8月末の概算要求からも大きく減額する格好となった。

 防衛省施設計画課によると、112億円は倉庫や体育館の整備に関する経費だという。防衛省は、8月末の概算要求時点では671億円を計上していたが、9月末に佐賀県有明海漁協が排水対策の施設案を了承したことから、23年度補正予算に前倒しで関連経費1124億円を計上していた。