佐賀市の「若楠校区地域子ども教室『わかくす全員集合!!』」が、優れた教育活動を表彰する博報堂教育財団(東京都)の「第54回博報賞」の功労賞に選ばれた。学校や家庭以外で子どもたちが過ごす「第三の居場所」として、これまでに展開したメニューは111種類。「さまざまな体験活動を提供する大変充実した取り組み」として高く評価された。
若楠小、若楠公民館が主な会場で、子どもたちと地域の大人が集まり、学習やスポーツ、文化活動など、地域の特色を生かした取り組みを行っている。佐賀市のPRマップ作り、子どもたちが主体となって地域の人々をもてなす「キッズカフェ」も開催。2009年度からは西九州大子ども学部とも連携し、「子どもフェスタ」を継続開催している。
地域子ども教室は、若楠校区地域子ども教室実施協議会が、完全学校週5日制導入から2年後の04年に始めた。子どもや保護者から寄せられた「土曜日に子どもの居場所がなく困る」との意見や不安が背景にあったという。
11月27日、永渕史孝代表らが市役所を訪れ、坂井英隆市長に受賞を報告した。坂井市長は「コロナで活動の継続が難しい時もあったと聞くが、子どもたちに多様な学びと体験の提供を続けてこられたことが素晴らしい」と受賞をたたえ、永渕代表は「多世代で地域交流をする機会が失われつつある中、子どもたちへの愛情のバトンの継続を高く評価され、喜びでいっぱい」と述べた。
今回の「博報賞」は博報賞、功労賞、奨励賞を計27団体が受賞した。(川﨑久美子)