神埼市の特別支援学校の就学区域見直しを決めた定例教育委員会=県庁

 佐賀県教育委員会は20日、県立特別支援学校の児童・生徒数の平準化を図ろうと、神埼市の就学区域を見直すことを決めた。佐賀市の特別支援学校から、みやき町の中原特別支援学校に変更する。2024年4月の入学者から対象となる。

 20日に開いた定例教育委員会で、関連規則を一部改正することが承認された。

 神埼市内の児童・生徒はこれまで、佐賀市の大和特別支援学校(知的障害)、同市の金立特別支援学校(肢体不自由)に通っていた。大和特別支援学校は19~21年度は290~304人と微増していたが、22年度は334人、本年度(5月1日時点)は365人まで増加。教室不足が課題となっているという。

 中原特別支援学校は知的障害、肢体不自由、病弱の児童・生徒を受け入れている。20~22年は220人台で推移し、本年度は234人だった。4月に10教室を増築しており、受け入れるスペースが整ったという。

 現行の生徒・児童に関してはこれまで通りか、中原特別支援学校に移るなどの希望を聞いて対応する。

 通学に関しては、保護者による車での送迎が中心となっている。中原特別支援学校までの通学距離に関しては、神埼市や千代田の庁舎などからはこれまでより短くなるという。教育振興課特別支援教育室は「学校や保護者にはすでに説明している。兄弟で違う学校に通わなければならないケースも出てくるだけに、個々の状況を見ながら、相談を踏まえて対応を検討していきたい」と述べた。(大田浩司)