協力して段ボールベッドを組み立てる江北小の4年生=江北町老人福祉センター

 江北小の4年生が14日、災害時の避難所の設置を体験した。段ボールベッドを協力して組み立て、避難の際に持参する物を考え、災害への備えを実感した。

 社会科で災害や水害、防災を学習中で、防災学習の一環として役場の協力を得て、初めて実施した。

 会場の老人福祉センターでは94人が9グループに分かれ、役場の担当者から説明を受け、テント型のパーティション、段ボールベッドを組み立てた。

 ベッドは段ボールの小箱4個を入れて大箱を作り、その大箱を6個を並べた上に段ボール製のシートを載せる。小箱を丁寧に折り曲げるのに苦労しながら組み上がると歓声を上げていた。ベッドをテントに運び入れて横になり、寝心地を確かめた。

 子どもたちは「簡単にできたのにすごい頑丈」と驚き、「家のベッドより広いけど少し硬いかな」と実感。「テントはプライバシーを考えて入り口を通路側ではない方に」という説明に感心していた。

 避難所に持ち込む物は水、食料、懐中電灯、毛布、ラジオ、カードゲーム、簡易トイレ、スマートフォン、モバイルバッテリーなどが挙がった。先生は「人によって必要な物は変わってくる」と、あらためて学習することを伝えた。

 避難は行政放送や防災ラジオで呼びかけられることも学び、町の担当者も「防災に関心を持つきっかけになってくれれば」と期待した。(小野靖久)