公立中の男性教諭を懲戒免職にしたことを発表し、謝罪する嘉村直樹佐賀県副教育長(左)ら=県庁

 佐賀県教育委員会は20日、不同意わいせつの疑いで逮捕された県内の公立中学校の男性教諭(37)を同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。

 県教委によると、男性は自宅で就寝していた10代の娘の体を触るなどした疑いで10月12日に県警に逮捕されていた。県教委が男性に聞き取りしたところ、事実関係を認めたため、懲戒処分の指針に沿って免職とした。退職手当は全額不支給とした。

 男性は「自分勝手な気持ちでたくさんの方々に不愉快な思い、混乱を与えてしまったこと、また、教職員の信用を失墜させる行為をしてしまった」などと謝罪したという。

 所管する自治体の教育委員会は、職員の監督が不十分だったとして所属する学校の校長を文書訓告とした。

 甲斐直美県教育長は「公立中教諭が児童生徒に対しわいせつな行為を行うというあるまじき不祥事が発生して誠に遺憾であり、被害者および県民に心よりおわびする」などのコメントを出した。

 佐賀地検は、男性について16日付で不起訴処分とした。「諸般の事情を考慮した」としている。県警は逮捕時、被害者の特定につながるとして男性を匿名で発表していた。(山口貴由、中島幸毅)