特別運行された国鉄時代の青の103系電車を前に、浜崎祇園祭の囃子を演奏する子どもたち=唐津市浜玉町のJR浜崎駅

地元住民ら約70人が、手作りの横断幕を掲げてツアー客を迎えた

 筑肥線の開業に合わせて1923年に開設された唐津市の浜崎駅で19日、地元住民らが筑肥線開業100周年の記念列車のツアー客をもてなした。手作りの横断幕が出迎える中、子どもたちが浜崎祇園祭の囃子(はやし)を演奏して節目を祝った。

 筑肥線は浜崎と福吉(糸島市)を結び、23年12月に開業した。この日はJR九州が100周年を記念し、国鉄時代の青の103系電車を筑前前原-唐津車両センター間で特別運行するツアーを行った。

 駅では地元の西区や公民館などが協力し、住民ら約70人が集まった。浜崎祇園祭の西組囃子方の子どもたちは、笛や太鼓で風流な音色を響かせた。「祝100周年」「おめでとう」と書かれた手作りの横断幕やうちわを手に出迎え、地元産レモンを使った菓子も配った。

 浜崎駅は昨春、南北をつなぐ自由通路が設置された。福岡方面への通勤、大学・高校の通学での利用者が多いという。西区区長の竹内克志さん(71)は「構内に自由通路ができて、利便性が高く、駅とのつながりも増えている。花いっぱい運動などを通じ、駅を盛り上げていきたい」と話した。

 浜玉公民館では12月9日にも100周年の記念講演会を開き、鉄路で結ばれた浜玉と糸島、筑肥線開通の歴史をひもとく。(横田千晶)