佐賀新聞社の県民世論調査で、3期目をスタートさせた山口祥義知事への評価は微増して65.3%となった。一方、物価上昇の長期化など不透明な状況が続く中、景気の落ち込みを不安視する声もある。結果を詳報する。(回答の割合は四捨五入のため、合計が100%にならない項目もある)(宮崎勝、蒲原隆寛、円田浩二、大田浩司)
■調査の方法 佐賀県内の市町別の人口に比例した形で、選挙人名簿登録者の中から無作為に抽出した18歳以上の有権者1千人を調査対象者とし、郵送方式で実施した。10月中旬に発送し、11月上旬までに届いた返送や専用のウェブサイトのページから回答した総数は538件。回収率は53・8%だった。
2006年から21年まではコンピューターで無作為に発生させた固定電話の番号に電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式だった。22年から郵送方式に変更している。
知事への評価
山口県政「評価」65% 「行動力」「リーダーシップ」支持
山口祥義知事を「評価する」「どちらかといえば評価する」と回答したのは計65・3%と前回を1・6ポイント上回った。評価する理由は「行動力がある」を選んだ人が最も多く、8・4ポイント増の41・9%となった。(▶詳細はこちら)
力を入れてほしい分野
「経済対策」半数近く要望 「子育て支援」上昇幅大きく
県政で力を入れてほしい分野(二つまで回答)は、「景気・雇用、経済対策」が45・0%と前回に続いて最も割合が高く、次いで「医療・福祉」の25・3%となった。(▶詳細はこちら)
県立大構想
「賛成」54.1%「反対」18.8% 「県内進学の選択肢増える」4割超
佐賀県立大構想への賛否を尋ねたところ、「賛成」が54・1%で過半数となった。「反対」は18・8%、「どちらともいえない」は26・2%だった。(▶詳細はこちら)
SAGA2024
国スポ・全障スポ「関心ある」59%
2024年に佐賀県で開かれる「国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会(SAGA2024)」への関心度は、「関心がある」が59・5%だった。(▶詳細はこちら)
SSP構想
全世代で期待度高く
佐賀県が重要政策として推進している、トップアスリートの育成とスポーツ文化の裾野拡大を目指すSAGAスポーツピラミッド構想(SSP構想)について、「期待する」は67・8%に上り、「期待しない」は8・0%にとどまった。(▶詳細はこちら)
諫早湾干拓事業
「開門すべき」4割
国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防排水門の開門調査を巡り、「開門すべき」と回答したのは前回と同じ42・6%だった。(▶詳細はこちら)
支持政党
自民30%、立民9% 維新は前回より1.3ポイント増の4.8%
支持政党は、与党の自民党が30・9%で最も高かったが、前回を3ポイント下回った。同じく与党の公明党も0・7ポイント減の1・7%だった。(▶詳細はこちら)
暮らしぶり
今後「悪くなる」4割超
今後の暮らしぶりについて「変わらない」が49・8%で最も多かったものの、前回より8ポイント低かった。一方、「悪くなる」は42・9%で7・7ポイント上昇した。(▶詳細はこちら)
佐賀は好き?嫌い?
「好き」87% 前回から5.7ポイント増
佐賀県を「好き」と答えた人は50・4%で前回を3ポイント上回った。「どちらかといえば好き」は2・7ポイント増の36・8%。(▶詳細はこちら)
新幹線長崎ルート 新鳥栖-武雄温泉の整備方式
「在来線活用」最多42%
九州新幹線長崎ルートの新鳥栖ー武雄温泉の整備方式について尋ねたところ、「在来線を活用すべき」と回答した人は前年を1・0ポイント上回り、42・2%で最も多かった。(▶詳細はこちら)
西九州新幹線の開業効果
「感じる」13.9% 9割が利用回数ゼロ
昨年9月に開業した西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の開業効果を尋ねたところ、「感じている」の回答は13・9%で、「感じていない」が3倍の42・4%だった。(▶詳細はこちら)
オスプレイ配備計画
賛成29%、反対21% 駐屯地着工、賛否不明確が増える
佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画について賛否を尋ねたところ、「賛成」は前回より1・5ポイント減の29・7%、「反対」は4・2ポイント減の21・4%だった。(▶詳細はこちら)
山口祥義知事にインタビュー
県民世論調査の結果に関して山口祥義知事に受け止めを聞いた。