佐賀県で開かれる国民スポーツ大会に向け、成年種別では多くのトップ選手が佐賀県所属に加わっている。企業や県スポーツ協会に所属し、力を積み上げている。さらに、国内外での経験を後進に伝える役割なども担い、競技力向上の一役を買っている。
県は2018年度からスポーツ文化の裾野拡大とトップアスリートの育成につながる好循環を生み出すことを目的に「SAGAスポーツピラミッド(SSP)構想」を推進してきた。
就職支援事業「SSPアスリートジョブサポ」は構想の一環。多くのアスリートと県内企業のマッチングを行い、陸上の日本選手権女子400メートルで初めて頂点に立った久保山晴菜(佐賀北高卒、今村病院)もその1人。日本代表も経験し、県内の中高生選手にも刺激を与えている。
チームSSPに所属し、自らの競技力向上だけではなく、県内の中高生への指導などにも力を注ぐメンターは65人(23年10月1日時点)となった。 昨年の栃木国体では21人(団体出場を含む)が入賞した。ウエイトリフティングやレスリングなどで表彰台に上がる活躍が目立ち、今秋の鹿児島国体では会期前競技のレスリングでチームSSPの仲里優力が2年連続の頂点に立った。
鹿児島国体の本会期は10月7日に開幕する。県競技力向上推進本部が定めた目標は競技参加点を除く「競技得点」で1000点以上、男女総合順位(天皇杯)10位以内を目指す。目標達成には、少年種別の躍進に加え、成年種別の活躍が必要不可欠。各競技で多くの選手が輝き、来年の国スポへの足掛かりにしたい。
動画