飛び込み選手の演技を見つめる原口進也さん=佐賀市のSAGAアクア

 9月中旬のSAGAアクアのダイビングプール。強い日差しが照りつける中、佐賀ダイビングクラブで飛び込みを指導する原口進也(42)は特別国体鹿児島大会を控えた神田新(佐賀学園高)と練習を繰り返した。原口は「選手たちの目標を達成させることが僕の目標」。選手たちに寄り添い、いかに全国大会や国際舞台で活躍できるかを常に考えている。

 原口が指導する佐賀ダイビングクラブは、小学生から高校生まで7人が練習に励む。2021年に県水泳場がSAGAアクアに生まれ変わり、練習の幅が広がった。プールの横には設備の整った屋内練習場(ドライランド)を併設。競泳用の室内プールは水深を下げられ、冬場でも入水の練習が可能になった。

 一方で「できることが増えた分、練習計画を立てることは難しい」と原口。選択肢が多いだけに、選手にあった調整方法を探る必要がある。昨冬は神田が世界ジュニア選手権に出場するなど、選手のレベルも上がった。常に大舞台で好成績を残し続けるための指導方法の確立が今後の課題となる。