神埼市各地区で、子どもの夏のお祭り「千灯籠」が昔から受け継がれている。夏にはやる伝染病や風水害の原因と考えられた悪霊を鎮めるために、また子どもの水難よけを願って行われてきた。境内にたくさんのちょうちんを下げ、参詣者を迎えることから千灯籠と呼ばれている。
市内の集落には天神様、観音様、猿田彦の神様などの神仏が祭られていて、祭りが近づくと、子どもたちは集落内を回り、農家からはソラマメを頂き、非農家からはお志をもらって祭りの準備をする。
祭りの当日は集めたソラマメを甘く煮て、夜の参拝者に振る舞うので「豆茶講」とも言う。やり方は変わっていても市内各所、本堀、姉川東分、鶴東、志波屋、鶴田、出来町、的、川崎、大島などで祭りが継承されている。(地域リポーター・江原邦興=神埼市)