多久市立病院と小城市民病院の統合に向けて多久市東多久町に新築する「公立佐賀中央病院」の建設工事安全祈願祭が20日、開かれた。2025年3月完成、同7月のオープン予定。地域医療のニーズに応えるとともに、災害発生時に高度な救命医療を行う「災害拠点病院」の機能を備える。
新病院は延べ床面積約1万2千平方メートル、鉄骨造り3階(一部4階)建てで免震構造を採用する。ヘリポートも設置し、多久市立病院が担っていた災害拠点病院の役割を引き継ぐ。大雨による浸水対策として、造成工事の段階で地盤を2~3メートルかさ上げした。既存の両病院の診療科に眼科、総合診療科を加えた21科を見込み、ベッド数は140床を予定する。
祈願祭には横尾俊彦多久市長、江里口秀次小城市長ら約70人が出席した。事業主体となる多久小城医療組合の管理者を務める横尾市長は「コロナ禍を経験し医療の重要性が増した。県中央部の地域医療の柱となり、地域に貢献する公立病院にしたい」とあいさつした。(市原康史)