佐賀市の致遠館中の生徒が12日、8月上旬の佐賀城下栄の国まつりで配布するごみ持ち帰り用の古新聞エコバッグを制作した。イベントのごみ削減を目指す活動に、大勢で参加できるボランティアを探していた同校の生徒が応募。楽しみにしている夏祭りの美化に貢献しようと、生徒約30人が協力した。
栄の国まつりでは「ごみダイエット大作戦」と題して2018年から、会場内にエコステーションを設置してごみの分別を呼びかけている。古新聞でのエコバッグ作りは昨年から始まり、来場者に千個以上を配布。今年はインターネットで制作ボランティアを募り、同校で厚生委員長を務める3年の立石みあさんが応募した。
制作には同市のNPO法人「空家・空地活用サポートSAGA」が協力。学校が当日に参加を呼びかけ、活動に賛同した生徒が集まった。多くの人に手に取ってもらうため、バッグの外側には紙面の中でもおしゃれな面を選ぶなど、工夫しながら作った。7月末ごろまで制作を続ける。
校内で行っている駐輪場清掃などのボランティアは参加者が少ないといい、立石さんは「多くの人が同時に動くと、より変化が生まれると思って応募した。食べ物などがべたつくので、お祭りではぜひエコバッグを活用してほしい」と呼びかけた。3年の生徒会長・古賀輝弘さんは「栄の国まつりはごみが多いと感じていたので、自分も協力したいと思った」と話した。
同団体の塚原功代表は「中学生が火付け役になり、佐賀がごみのないきれいな町になってほしい」と今後に期待した。(松尾綺子)