
笑みを浮かべながらみこしを担ぐ子どもたち=みやき町原古賀
みやき町の綾部(あやべ)神社で15日、日本最古の天気予報(よほう)といわれる「旗上げ神事」が開かれました。神事に合わせて地元の中原小5、6年生約110人がみこしを担(かつ)いで参道を練り歩きました。地域(ちいき)の夏の始まりを告げる祭りで、赤と青の法被姿(はっぴすがた)の子どもたちの威勢(いせい)のいいかけ声が響(ひび)きわたりました。
神事は「風の神様」である同神社で951年(天暦(てんりゃく)5年)から続くとされる伝(でん)統(とう)行事で、県重要無形民俗文化財(みんぞくぶんかざい)にも指定されています。神木の大イチョウに旗を掲(かか)げ、旗のなびき具合や巻(ま)き方から天候や作物の作況(さっきょう)などを占(うらな)います。

沿道からは子どもたちに力水が掛けられた=みやき町原古賀
神事は子どもみこしで幕開(まくあ)け。神社から500メートル離(はな)れた地点からスタートし、5基(き)のみこしを「わっしょい、わっしょい」と声を合わせながら元気に担ぎました。道中、保護(ほご)者や住民らからは力水をかけられ、子どもたちはずぶぬれになりなりながらも声(せい)援(えん)を力に変えて前に進みました。
6年の高津凜子(たかつりこ)さんは「はちまきが落ちるくらい水をかけられて大変だった。伝統のある祭りに参加することができてうれしい」と笑(え)みを浮(う)かべました。初参加の5年秋吉琉生(あきよしるい)くんは「最初は重かったけどやってるうちに楽しくなった。来年も必ず参加したい」と話しました。(井手一希)

重たいみこしを担いで、神社の階段登る子どもたち=みやき町原古賀