完成したエール弁当=神埼市の神埼清明高

完成したエール弁当

国分中央高(鹿児島県霧島市)の生徒とのオンライン交流会で、鹿児島県の特産物などを学ぶ神埼清明高の生徒=昨年9月、神埼市の同高(神埼市提供)

 神埼清明高(神埼市)の3年生がメニューづくりに取り組んできた「エール弁当」が完成した。今年の鹿児島国体と来年の佐賀国スポに向けた「佐賀・鹿児島エールプロジェクト」の一環で、8月に同市で開催される国スポハンドボール競技のリハーサル大会で選手らに提供される。鹿児島の高校生と協力し、両県の食材を使ったメニューを考案した。

 弁当のメニューのうち、生徒が考案したのは、油淋鶏(ユーリンチー)、サツマイモとカボチャのサラダ、卵焼き。予算や旬の野菜を考えながら、鶏肉とカボチャを鹿児島県産にし、おこわには佐賀県産のもち米「ヒヨクモチ」を使った。

 生徒たちは昨年9月、国分中央高(霧島市)とオンラインでメニューについて意見を交わし、今年3月の試食会ではリハーサル大会の弁当作りを担当する「まんえい堂」(神埼市)の担当者から栄養バランスや彩りなどについてアドバイスを受けた。メニューが固まった後は授業で調理の練習を重ねてきた。

 同校でこのほど開かれたお披露目会で、生徒たちは野菜を切る班や鶏肉を揚げる班などに分かれて手際よく作業を進め、練習の成果を見せた。まんえい堂の野口裕貴常務取締役は「試食会でアドバイスした色味などが改善されていた。リハーサル大会で再現できるよう努める」と話した。

 今泉愛菜さんは「練習では油淋鶏のたれが酸っぱくなるなど失敗もあったが、無事に完成できてよかった。栄養面やスポーツ選手に適切な量を考えて作ったので、おいしく食べてもらいたい」と期待を込めた。(樋口絢乃)