ネットで検索しようとすると表示される、「メルヘン村 怖い」の文字…。武雄市のテーマパーク「メルヘン村」が現在、一風変わった角度からSNSで注目を集めています。夏のレジャーシーズン、話題のメルヘン村へ遊びに行きませんか?(清川千穂)

メルヘン村の“怖い”ツイート

 武雄市の山中、急坂を登った先にひっそりとたたずむメルヘン村。1992年に開園以降、小動物との触れ合いやアトラクションが楽しめるテーマパークとしてファミリー層に親しまれてきました。ほのぼのとしたメルヘンな世界観と裏腹に道のりは険しく、2011年に当時の運営会社が倒産、2019年には「佐賀元祖忍者村 肥前夢街道」運営会社の傘下に。

メルヘン村のシンボルで、7.3mの高さがある「ドン・グリス」のすべり台。さまざまな日本一を選定するサイトで、「日本一大きいリスのオブジェ」に認定されている

 苦難の歴史もあってか、メルヘン村が運営する公式Twitter(ツイッター)は自虐だらけ。「潰れてない潰れてない潰れてない…(以下略)」「メルヘン村は2回潰れたよ!でも忍者たんが膨張させてくれたんだ~」といったツイートや、廃虚のような園内写真であふれています。こうしたSNSや来園者の口コミから人気に火が付き、若者グループや遠方からの来園が増加。メルヘンな世界観と年季の入ったレトロな施設に、過激なアピールが相まって、カオスなテーマパークとして認知されるようになりました。

一番人気のアトラクション「てんとう虫コースター」
幼児~中学生を対象としたプールも完備(小学生未満は保護者同伴の入水が必須、詳細はウェブサイトで確認を)。7月15日から8月31日まで営業予定

 

 アクセスの悪さや諸設備の古さを憂いつつも、「物珍しさからでもありがたいですね。いじってもらえなくなったら本当に終わりですから…」と、喜びを語る境田栄一郎村長(32)。巨大なリス「ドン・グリス」のすべり台は、総工費8000万円をかけた名物にもかかわらず「怖い」。ドンドンドンドンドングリス…♪と繰り返すBGMは「中毒性がある」「狂気を感じる」と言われるなど、意図しなかった方向で注目されているそうです。

村長の境田栄一郎さん。「ドン・グリスの曲をもっと広めたい。幼稚園で踊ってほしい」と野望も語る

 もちろん実際は、老若男女が安心・安全に楽しめるレジャー施設。開放的なプールや雨の日でも遊べる遊具もあるので、この夏、メルヘン村の世界をのぞいてみてください。

■メルヘントイレ爆誕記念イベント3Days

 長年“ボットン便所”だったメルヘン村に、待望の水洗式トイレが誕生。7月15~17日にかけて、メルヘントイレ落成式、記念品プレゼント(先着100組)、ドン・グリスやマメル、ユメルのスペシャルグリーティングなどさまざまなイベントを開催します。詳細はウェブサイトで確認を。


森とリスの遊園地 メルヘン村
[住]武雄市西川登町神六20040
[電]0954(28)2835
[料]入園料:大人(高校生以上)1100円、小人(3歳以上~中学生)700円、シニア(65歳以上)880円、2歳以下無料 乗り物:1回300円、お得な「のりものパスポート」あり(6回分1000円)
[営]9時半~17時(最終入場16時)
[休]年中無休 ※荒天時は臨時休園あり
[P]あり
[HP]https://www.marchen-mura.jp/
[Twitter]@MarchenVillage