18歳で選挙権を得る高校生に政治や選挙への意識を培ってもらおうと、佐賀新聞社は5日、主権者教育の出前授業を小城市の小城高校で開いた。同校1年と3年の計約400人が、生徒が候補者役を務める模擬選挙と講話を通して、投票が若い世代の声を政治に届ける役割を果たしていることを学んだ。
候補者役の3年生4人は、魅力発信や観光振興、交通環境の改善、住民の地域活動促進などそれぞれの観点で市の課題を示した。「小城には娯楽施設やイベントが少ない。羊羹(ようかん)以外の名産品も増やすべき」「歩道が狭くて危険。時間帯によって一方通行にするなど安全を確保する」などと動画で訴え、投票先を選んだ生徒は「小城に来る人が増えそう」「通学路が危険だと感じることがある」などと共感した理由を発表した。
講話では、多久島文樹・NIE推進担当デスクが「選び方に正解はない。投票とは、自分の意見を表明しに行くこと」とアドバイス。また少子化傾向と若者の投票率が低い状況に触れ「若い人の意見はさらに貴重になる。ぜひ皆さんから動いてほしい」と選挙への参加を訴えた。
候補者役を務めた川副遥人さんは「18歳になって急に選挙と言われるより、こうして一度でも学んでおくと投票にも行きやすくなる」と話していた。(志垣直哉)
(後日、特集面で詳報します)