“組員”と呼ばれるメンバーをまとめながら情熱的に演奏する「石田組」の“組長”石田泰尚さん(左から3人目)=佐賀市文化会館大ホール

幅広い曲目で高い技術を披露した「石田組」。前列中央が“組長”石田泰尚さん=佐賀市文化会館大ホール

スタンディングオベーションを浴びる「石田組」。右端が“組長”石田泰尚さん=佐賀市文化会館大ホール

 弦楽アンサンブル「石田組」によるアルバム発売記念ツアーの佐賀公演(佐賀市文化振興財団、佐賀新聞社主催)が9日、佐賀市文化会館であった。実力と個性を兼ね備えたバイオリニスト石田泰尚さんが“組長”として率いる計13人の奏者が、クラシックをはじめロックや歌謡曲の弦楽アレンジなど計11曲を情熱的に奏で、来場者を魅了した。

 シベリウスの「アンダンテ・フェスティーヴォ」、ホルストの「セントポール組曲」など緩急を織り交ぜたクラシック曲で高い表現力を見せたほか、「ゴッドファーザーメドレー」、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」など幅広い名曲を披露し、来場者も手拍子で応じた。アンコールではピアソラの「リベルタンゴ」やビゼーの「ファランドール」などを演奏し、会場の雰囲気は最高潮に達した。

 石田組が佐賀県内で公演したのは初めて。鹿島市から来場した井上寿子さん(67)は「とにかく素晴らしかった。石田さんは人間味にあふれ、統率力がすごい」と感激していた。(志垣直哉)