梅雨前線の影響で佐賀県内は30日、各地で断続的に激しい雨が降っている。佐賀地方気象台は、九州北部で大雨災害発生の危険度が急激に高まる「線状降水帯」が1日午前にかけて発生する恐れがあると発表。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫への厳重警戒を呼びかけている。江北町には「避難指示」が出ており、各市町で自主避難所を開設する動きがある。
同気象台によると30日午後5時現在、1時間の雨量は最大で佐賀市40・0ミリ、伊万里市38・5ミリ、鳥栖市33・5ミリ、嬉野市34・5ミリを観測。全域に大雨警報が発令され、武雄市と嬉野市には土砂災害警戒情報が出ている。
1日にかけて予想される県内の雨量は、多い所で1時間当たり60ミリ。1日午後6時までの24時間では多い所で200ミリの雨が予想される。線状降水帯が発生した場合には、局地的にさらに雨が激しくなる恐れがある。
29日の降り始めから30日午後4時までの累積の雨量(速報値)は、鳥栖市206ミリ▽嬉野市192ミリ、▽佐賀市駅前中央183ミリ▽佐賀市北山120ミリ▽白石町117ミリとなっている。
気象台は「大気の状態が非常に不安定となっていて、落雷や突風の恐れもある。これまでの大雨で、広い範囲で土砂災害の危険度が高くなっている」と注意を呼びかけている。
県内の小学校などは30日、下校時間を早めるなどして対応している。
大浦港(太良町)の満潮時刻は30日午後6時59分、1日午前6時44分、同日午後7時57分。