佐賀県の山口祥義知事は21日、政策立案や事業実施などにデザインの視点を取り入れる「さがデザイン」に関し、「佐賀独自の取り組みだけに(費用対効果などの)評価の物差しが重要な問題だ。例えば第三者委員会や外部の目によるデザインの監査をどういう形でやれるのか、その手法を考えていきたい」との認識を示した。
同日の県議会一般質問で、藤崎輝樹議員(県民ネットワーク)に対し、答弁した。
さがデザインは山口県政1期目の2015年度から導入された概念で、山口知事は「単に見た目や表現にとどまるものではなく、社会システムそのものの質を高める『創意工夫』そのもの」と強調。県立図書館南側の「こころざしのもり」や交通事故防止の「サガブループロジェクト」、「歩こう。佐賀県。」などの施策を例示した。
藤崎議員は、約30年ぶりにリニューアルした県庁旧館入り口前の「佐賀県庁」の銘板が設置費約250万円に対し、デザイン費に約280万円がかかった点について「議会側に十分な説明がなく、費用対効果が見えにくい」と指摘した。
山口知事は「デザインが乗っかっていることをどう評価するのか、議会に示す手法がまだ未開発だ。県がどういう考えでやっているのかについては説明を果たしていきたい」と答えた。(栗林賢)