参加者から疑問の声が相次いだ駐屯地整備の説明会=佐賀市本庄町のザ・ゼニス

土取り場からの主なダンプ運搬経路

 佐賀空港への自衛隊オスプレイ配備計画で、防衛省九州防衛局は18日、佐賀市本庄町で佐賀駐屯地(仮称)の工事説明会を開き、19日から土砂の運搬を開始することを明らかにした。子どもの安全確保の観点などから午前7時から同8時半までは土砂などの運搬を行わないとしたものの、下校時間帯に関しては「時間帯の幅が大きいこともあり、車両通行を止めるのは困難」との考えを示した。

 6月30日までは午後6時半から翌日午前8時半まで、工事や運搬を実施しないことも説明した。工事中、西川副小(同市川副町)付近や見通しの悪い地点など計9地点に1人ずつ、午前6時から午後7時まで交通誘導員を配置する。

 土砂を取る場所(土取り場)は佐賀市大和町、唐津市の相知町と厳木町、神埼市脊振町の4カ所であることや、土取り場から工事場所への運搬経路も示した。当面の間はそれぞれ1日当たり最大16~17回搬入し、ダンプが往復で最大32~34回通ることになるという。

 参加者からは「明日から土砂の搬入が始まるとは(学校や子どもたちに)周知されていない」「明日からはやめて」という声が出たほか、防衛省の夜間の定義が「午後10時から午前6時」であることなどを念頭に、「工事は日暮れまでと時間を変えてほしい。建築現場の人も体を壊す。そうなれば、住民も危ない」と時間変更を求める意見も上がった。

 参加者からの声に、九州防衛局の担当者は「説明会の中で、書いたことについて履行することに尽きる」と話した。説明会は佐賀県内外から85人が参加した。(川﨑久美子)