日本の近代美術をリードした画家岡田三郎助や久米桂一郎らが中心となって創設した佐賀美術協会展(美協展)が16日開幕した。今年で105回を数える全国にも類を見ない歴史を誇る展覧会だが、時代の変化とともに課題も浮かび上がってきた。

 1913年に設立した佐賀美術協会の第1回展(14年)の会場は、休会中の県会議事堂が使われた。岡田や東京美術学校を首席で卒業した久米桂一郎といった巨頭、日本画の高取稚成(ちせい)ら、そうそうたる顔ぶれの27人が計233点を並べ、華々しい船出だった。