刺激すると青いリング状の模様が出るヒョウモンダコ(九十九島水族館提供)

 前回は玄海地区のさまざまな漁場環境(ぎょじょうかんきょう)について書きましたが、漁獲(ぎょかく)される魚介類もそれぞれの環境を好む多様性に富んでいます。

 代表的な魚介類は、魚類はマダイ、ブリ、マアジ、マサバ、サワラ、イサキ、カサゴ、クエ、スズキ、カワハギ、カタクチイワシなどで、頭足類(とうそくるい)はケンサキイカ、スルメイカ、アオリイカ、マダコなどです。

 貝類はアワビ類、サザエ、マガキなど、甲殻類(こうかくるい)はクルマエビ、アシアカエビなどが主です。そのほかアカウニ、ムラサキウニ、マナマコなどの棘皮(きょくひ)動物やヒジキ、ワカメ、アカモクなどの海藻(かいそう)類も採れます。皆さんの食卓に上ることもあるでしょう。

 まれに水揚げされる珍客(ちんきゃく)もいます。クロカジキ、メカジキ、カマスサワラ、マンボウなどの大型魚や寒い海域のサケ・マス類、反対に暖かい海域のアオブダイ、オニカマス、ウシエビ、ノコギリガザミなどです。

 ところで、近年はレジャーとしての釣りが盛(さか)んですが、魚介類には毒(どく)を持つものもあり注意が必要です。刺(さ)されたり噛(か)まれることで強い痛(いた)みを伴うのはアイゴ、オニオコゼ、ゴンズイ、エイ類、ヒョウモンダコなどです。ヒョウモンダコは、噛まれると呼吸困難(こきゅうこんなん)などの症状(しょうじょう)が出て、死に至いたるケースもあります。食べて食中毒(しょくちゅうどく)を起こすのはフグ類、ソウシハギ、アオブダイなどになります。

 気になった魚は、2500種を説明したサイト「ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑」で調べてみましょう。

(NPO法人「浜-街交流ネット唐津」千々波行典)

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