輸送機オスプレイなどを配備する新駐屯地の工事着手に抗議する市民ら。工事車両の通行を一時阻止した=佐賀市川副町

 佐賀空港(佐賀市川副町)への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画で駐屯地工事が12日に始まったことを受け、計画に反対する市民らが13日早朝、建設現場の入り口で抗議活動を行った。工事車両が一時通行できない状況となり、佐賀県警による説得、警告を経て「強制措置」が行われ、工事車両は約1時間後に現場に入った。けが人、逮捕者はいなかった。

 参加者などによると、市民ら約30人が13日午前8時から横断幕を持ち、「工事はしてほしくない」と建設反対を訴えた。このうち10人程度が入り口付近に立ったことから、防衛省九州防衛局や県警が説得の後に警告した。複数の警察官が腕を組んで前進するなどの「即時強制」で、市民を歩道に移動させた。午前9時半過ぎ、工事車両約30台が現場に入ったという。

 参加した地元住民の一人は「不法なやり方で進む基地建設は許されない。反対された地権者たちを支えるための市民の会をつくろうと議論している。訴訟に関しては詰めている段階」と述べた。(大田浩司)