佐賀市のソプラノ歌手西村晴子さんが7月2日午後2時から同市柳町の浪漫座で、恒例の「味彩コンサート」を開く。同市のクラリネット奏者の竹下莉沙子さん、ピアニスト石川敦子さんと共演する音楽物語「蜘蛛の糸」で、朗読にも挑戦して新境地を切り開く。
木下牧子の「朗読・独唱、クラリネット、ピアノのための音楽物語『蜘蛛の糸』」は、芥川龍之介の短編小説「蜘蛛の糸」を全13章の音楽物語に構成した声楽作品。西村さんが独唱と朗読を担当し、朗読は劇団Ziシアターの辻恵子代表が指導した。銀色に輝くクモの糸や恐ろしい地獄など、音楽で情景を描写して傑作小説の世界を表現する。
後半は西村さんと石川さんが「ロマンチストの豚」など木下作曲の3曲のほか、民謡「ロンドンデリーの歌」や「グリーンスリーブス」など、耳なじみの良い曲を中心に8曲を演奏。竹下さんは「ニュー・シネマ・パラダイス」など2曲で独奏を披露する。
西村さんは「練習を重ねて徐々に楽しくなってきたので、本番はとても楽しくなると思う」と自信をのぞかせ、「有名な小説でどんな音楽が紡がれるのか楽しみにしてほしい」と呼びかける。(花木芙美)
▼開演前に佐賀市松原の京すしか旧福田家で寿司のランチも楽しめ、午前11時半から入店できる。前売り券は5千円(食事、浪漫座での1ドリンク付き。当日は千円増)。問い合わせは西村さん、電話090(8767)0799。