山口知事(中央)に県産牛乳をPRした(左から)大島信之組合長、横尾会長、JAからつ酪農部会の松本浩文部会長、県酪農婦人部連絡協議会の狩野富美子会長=佐賀県庁

 6月の「牛乳月間」に合わせて佐賀県内の酪農家らが2日、牛乳の消費拡大へ向け、県庁で山口祥義知事と面談した。県産牛乳の「さが生まれ」を知事に飲んでもらい、おいしさをアピールした。

 県酪農協議会の横尾文三会長ら酪農家3人と、JAさがの大島信之組合長が訪問した。横尾会長は「酪農は厳しい状況だが、県が全国に先駆けて飼料に助成してもらい、助けられた」と飼料高騰対策にお礼を述べ、直近では酪農家が30戸ほどに減少した県内の状況を説明した。

 牛乳を飲んだ山口知事は「味が濃く、おいしい。佐賀の酪農家には残ってもらわないと困る。支援はまた検討している」と、業界を下支えする意向を示した。

 県内の酪農家は2018年度に45戸だったが、5年で15戸ほど減った。横尾会長は「コロナ禍による需要減、ウクライナ侵攻や円安による飼料高騰などいろいろな問題が重なって、経験のない厳しい経営状況になっているが、佐賀の皆さんの牛乳は佐賀の酪農家でつくっていきたい」と話した。(古賀真理子)