佐賀市の放課後学童クラブ「おへそ学道場」と中等部の子どもたちが、2月の大地震で被災したトルコの子どもたちの支援に取り組んでいる。オンラインで現地と交流したことがきっかけとなり、募金箱を手作りして寄付を募るなど活動が広がっている。
「トルコの子どもたちへの募金をお願いします」。クラブの小学生約30人が2日、手作りの募金箱を持ち、声をそろえて保護者や職員に寄付を呼びかけた。4月のオンライン交流会の後、募金活動をしたいという声が子どもたちから上がったといい、クラブを運営するおへそグループの吉村直記統括園長(37)は「遠くの国の人が喜んでくれるという体験が、子どもたちの気持ちを変えた」と振り返る。
交流会には、クラブの児童生徒ら約50人と、トルコの避難所で暮らす約100人の子どもたちが参加した。被災後すぐ、トルコ国旗を描いた絵のデータを現地に送っており、プレゼントした絵をうれしそうに掲げる避難所の子どもたちを見て歓声が上がった。
小学6年の吉村和時(わと)君が代表して、困っていることや好きな遊びについて質問した。現地からの答えは「困っていることはなく、絵をもらっただけで幸せ」。トルコの子どもたちの謙虚な姿勢に共感が広がった。
募金箱はクラブや関連施設に設置している。吉村園長は「子どもたちと話し合いながら、長期的な支援に取り組みたい」と話し、吉村君は「集まったお金でサッカーボールなどを送りたい」と目標を語った。(坂本有佐)