高校生が地域の将来像を描く佐賀新聞社の「さが未来発見塾in佐賀市」の第3回講座が6日、佐賀市立図書館で開かれた。2026年度に予定されている同館の大規模改修が主要テーマで、生徒たちは館内でカフェを運営しているサードプレイス代表の清田祥一朗さん(42)から、市民に親しまれる工夫やイベント企画への思いなどを聞いた。
清田さんは佐賀大理工学部卒。在学中に1年間休学して訪れたオーストラリアでカフェ文化の豊かさに触れ、カフェ開業を決意した。06年に同館内に「カフェパンゲア」を開いたのを皮切りに、県立博物館や県庁地下1階にも出店している。市立図書館では、市民の憩いの場であるどんどんどんの森に立地する好条件を生かし、取引先の地元農家など40店舗とともにマルシェイベントも開いてきた。
生徒からは「公共施設で運営して良かった点は」「マルシェイベントをこれからどうしていきたいか」などの質問が出た。
清田さんは「ここは客層がとても幅広い。初めてカフェ・オレを飲んだと喜んでもらったり、幼稚園児だった子が大きくなった姿を見せてくれたりするのがうれしい」「オーストラリアの公園には、誰でも使えるバーベキュー施設が常設されている。どん3の森でも実現できないか」などと話していた。
マルシェにも訪れたという佐賀北高2年の菅名美音(すがな・みね)さんは「今では人気のマルシェも、たった5店から始めたと知って驚いた。カフェ文化を佐賀に持ち込もうとする熱意と実行力が素晴らしいと思った」と話していた。
次回講座は9日に開く。生徒たちは7月上旬までに「未来計画」をまとめ、坂井英隆市長にプレゼンテーションする。(古賀史生)