独立美術協会会員の洋画家・吉田宏太郎さん(67)=佐賀市=のアトリエに集う仲間たちのグループ展が、同市松原のギャラリーシルクロで開かれている。自らも教室を開く画家など実力者8人とゲストの3人が、自身の作風を探る意欲的な作品を並べている。11日まで。
佐賀美術会会員で同市の栗山利博さんは、水彩画や皿、オブジェを展示する。皿は帯結びの意匠や鼓の形をモチーフに、表面を削って表情を出した。独立展で入選した吉野ヶ里町の森弓子さんは、県展で入選した作品など7点で幅広い画風を見せる。塗り重ねたアクリル絵の具を削って色彩の層を見せた絵画などで、「どういう作品が本当に自分のものなのかを見つけたい」と語る。
吉田さんは「アトリエで実験を繰り返すことで、楽しいと思え、続けたいものの方向性が定まってきたのでは」と話していた。11日午後3~4時ごろに、吉田さんが絵を描いた傘や絵皿が当たるくじ引きを行う。(花木芙美)