佐賀県が整備したSAGAアリーナ(佐賀市)の開業を記念する「With You! 佐賀県文化芸術祭」が4日、現地で開かれた。唐津神社の秋季例大祭「唐津くんち」の曳山(やま)をはじめとする県内の民俗芸能や、子どもたちのミュージカルなど総勢12団体約900人がパフォーマンスを披露した。文化芸術の発信拠点にもなる新しい施設に、県民の暮らしを彩る感性の息吹が初めて吹き込まれた。
唐津くんちの14台の曳山のうち、「青獅子」「鯛(たい)」「上杉謙信の兜(かぶと)」が来場した。曳き子たちの「エンヤ」「ヨイサ」のかけ声と共にアリーナを周回し、観客も声を上げて一体感を生み出した。イベントの公式テーマ曲を手がけた西尾芳彦氏(唐津市出身)が楽曲をプロデュースしたミュージカルや、アルモニア管弦楽団と県内バレエ団による共演ステージなどもあった。
関係者を含め約5千人が来場した。山口祥義知事は「県内のいろいろなイベントや、頑張る県民の息をここに吹き込みたかった。きょう、本当の意味で佐賀県のアリーナになった」とあいさつした。
SAGAアリーナは5月13日の開業以後、これまでバスケットボール男子・Bリーグ2部(B2)のプレーオフで佐賀バルーナーズが1部(B1)昇格やB2年間優勝を飾ったほか、第61回県高校総合体育大会の会場にもなった。文化芸術系の催しは初めてで、今後は人気ロックユニット「B’z」のツアー開幕公演(6月)やディズニー・オン・アイス(8月)などが控えている。(志垣直哉)